歳を重ねること

少し賢くなるのだろうか。年齢を重ねることは自分をその年月見つめてきたという事。私というこの何とも扱いにくい存在と折り合いをつけながら、この感覚の中で身に着けてきたものがある。そしてその感覚の中で人々と相対してゆく。この人は何を私に伝えたいのだろうか。何を感じているのだろうか、この人の願いは何だろうか。言葉にならなかった想いをそっと思いめぐらしてみる。人はその人にしかわからない方法でつながっている。いや、その人自身にもわからない何か不思議なハンドルがあるのだろう。巡り合った相手によって、人は異なる自分の姿に気が付く。
歳を重ねることは、自らの多面性を受け入れてゆく事なのかもしれない。それはむしろ生きにくさの認識でもあるのだけれど。


夫は内科の定期検診に出かけた。私も薬をもらいに行かなければならない時期ではないのかな。もうすっかり自分の健康管理は薬の残量に頼っている。