君の居ない秋の陽

夜明けの雲

もうこんなに季節は秋だ


君の居ない秋がまた巡ってきて
君の手のぬくもりを思い出している
寂しいかと君は聞く
ああ
深く深く寂しさが染みてくるよ



君の居ない秋の光が
射し込んでいる空の向こうから
君は あの向こうにいるのか



もうこんなに
風は秋の風だ
また一つ季節はめぐり
またひとつ君の居ない季節がめぐり
私は記憶を見失わないようにしっかりと抱え込む