四月からの仕事に必要な物

国際会館駅

学生時代に持っていたもので、職場で活用できるものと、まったくご縁がなかったのに、必要になったものとかいろいろあることに気が付いた。一般企業ではないのだけれど、それなりに地味なスーツやメーク用品が必要になり、慌てて買いに行く。ほとんど化粧することなどなかった姫が、いったいどうやって自分なりのスタイルを作っていくのか、トータルで興味津々。腹ペコ芋虫が、ある春の日に美しい蝶になる。末っ子というものは不思議なもので、いつまでも子供のままでとどめておきたいのに、背を押して押し出さねばと思ったりもする。母親というものは矛盾した感情をかかえるものだな。


 これで七人の子供全員が巣立った。もっともこのご時世、何度も一時帰巣する子もいるから、この巣を取り壊すことはできないけれど、社会でいろいろあって、いったん仕切り直しで戻る場所があることは良い事だと私は思っている。せいぜい居心地の良い、回復力が湧くようなホームにしたいと思う。戻ることに何の遠慮も気づかいもいらない。親が生きている間は、元気であっても病気であっても、心のふるさとでありたいなと思う。親は看病と介護だけと思うのはあまりに厳しい。私も帰る巣がほしかったのだろうな。労働の現場しかなかったような気がしている。だから親は病気を抱えていたにしろ、健全な心を保っていたいと思う。体は弱っていても心理的に戻れる存在でありたいのだ。


もちろん親がおんぶお化けにならないための配慮は十分しなければならないが。