午後は少し離れたところまで訪問業務がある。

 待っている人がいるから、何があっても訪問する。さりげない日常の中で、感じ取ることが出来る最大のことを感じ取り、その人の在宅生活を守る。仕事としては面白いけれど、替えの効かない部分厳しくもある。私にできる事はこの自立した生活が一日でも長く続くように支えること。自分の生活の場所で、自分らしく暮らすことができるために何が必要なのかを感じ取ること。何もなくても今のこの暮らしが守れるならば、たくさんのものを持っていなくても人は自分に誇りを持ち、尊厳をもって生きて、死んでいくことが出来る。長生きがすべて良いことだとは思えない場面をたくさん見てきたが、それでも生きていたいと願うぎりぎりまで、時間が続けばよいと思う。