昭和時代

貧しい時代だったし、誰もが貧しかった、昭和という時代。工夫して、分かち合って、それが当たり前のような庶民の暮らし。それがいつのころからか崩れ始め、持たないものと、持っている者の格差が生まれてきた。
 親が裕福であれば高価なおもちゃを買ってもらえる。そのおもちゃを持っていることが、友達の条件になった。流行のおもちゃが○○ブームと称されてたくさん生まれた。フラフープ、カール人形、だっこちゃん、バービー人形、リカちゃん人形、シルバニアファミリー、超合金、トランスフォーマー、たまごっち、そしてゲーム機の数々。我が家をかけ抜けた親子二代のおもちゃのブームを思い浮かべるだけでもこれだけある。その合間にボードゲームが挟まり、外で体を使うローラーブレードや、自転車が組み込まれ、子供の数だけ物が増えていった。レゴブロックにいくらつぎ込んだのかわからない。それでも何とも思わなかった。