今年、君の現場はここ

土に深く根を下ろす

 「昨日の続き」のように同じ場所であっても、きみの現場はここだ。二年はあっという間の短さで過ぎてゆくからこの短い時間を目いっぱいに生きて自分を育ててほしい。何もしなくても時間は過ぎてゆく。それでもそこにかける思いがあればより深く根を張ることができる。人生の中で自分のために使える時間を持てるのはもしかしたらこれが最後かもしれない。あとは組織の中で自分を生かしてゆくことを求められる。勿論その時も自分自身のための学びの場を確保することはできる。その意識を持てば。生涯を通じて何を柱として生きるのかをしっかりと意識して生きてほしいと願う。


 人間は何をもってして生きると意識するのか。そのことを自分の課題とできるのかで、人生の厚みが異なってくる。よき人生を生きてほしいと願う。子供の年齢が上がってゆくにつれ、親がしてあげられることは少なくなってくる。経済的援助だって、そうそう満額を出せるわけではない。子供が自力で生きることのできる人間に成長してくれることを願いながら、親もまた親自身の人生を生きる。親だけの立場で人生が満たされるわけではない。親もまたひとりの人間であるのだから。
 私自身の人生を見失わないように安易に時に流れ漂わないように、生きていきたい。最後まで最後の一息まで自分自身の意思と責任で生き切ってみたいと思う。甘えは許されないと思う。生きてそして死んだ、と自分で言い切れる人生を生きてみたいものだ。