姫が卒業しました

博物館の裏扉

 このブログを書き始めた時は中学生だった。高校受験、大学受験を経て大学院受験まで。彼女の人生のヒリヒリした時をなんとなく残してきた。なぜこの進路を選んだのか、そして挫折したり、希望を持ったり揺れる時間を書いてきた。
 今一つの時間に区切りをつけて、また新たな区切りへ向かって歩み始める。大学院の修士課程は二年間。その短い時間に何ができるのだろうか。楽しい時間であって欲しいと思いつつ、おそらく一緒に暮らす最後の時間になるだろうと思うので、お互いに自分らしく生きることを目指そうと思う。母と娘というより、それぞれの生き方を尊重しつつ、人としての歩みにエールを送りたい。
 今日は午前ケース2件、夕方からカウンセラー仲間の送別会。新潟、福島からもやってきてささやかに送別会を仲間のためにする。縁があって一緒の時間を過ごした仲間が、多分二度と会うことがないのだろうかと思うけれど、新任地にゆく。自分の家族の住所からさらに遠くへ派遣されてゆく彼に、ままならない人生の切なさを感じて、みんなで頑張れと送ってあげたくなったのだ。
 男の人生は思うに任せず、その男と生きる女の人生もまた思うとおりには行かない。家族は崩壊を食い止める努力で成り立っているように感じる。