久しぶりにヘナを持ちだして

丸く歪んだ格子窓

 夕方からのカウンセリングの前に髪を染めてみた。このところの立て込みで自分の体を思い返すこともなく、どんな格好をしているのかも気にもしなかった。髪振り乱してではないが、髪ひっつめてブラックスーツで駆け回っていた。会議があり講座があり授業があり研修があり、葬儀があり・・・・なんてことだろうか。年令を重ねるほどに身の回りが忙しくなっていく。
 落ち着いて穏やかに、祈りに身を沈めて過ごしたいと思っていたのに。まるで線香花火が消える寸前に明るく燃え上がるようなそんな感じがする。もうすぐ私の時間は終わるのだろう。その前にやり残したことがないように、今必死に燃えているのかなと思う。この人生悔いがないか。子供を失ったことは悔やんでも悔やみきれないが、今、私は自分がどこで事切れても、それなりに終結を受け入れることができる気がしている。