ひとはいつも

陽射しが腰掛ける

これが最後の一日だとは気が付かない。
命を境にする時、
それはいつもいきなりやってくる。
過ぎてしまわなければ
その日が、その日だったとわからない。



この場所にいた命が
もうどこにも
いなくなってしまったことを知るのは
いつも突然のこと。

こうやって
たくさんの命と
別れてきたけれど
わかれたことを認められない別れがひとつだけある。
その別れは
心の内側に住み続けている


私の心に住み続けている別れの空白は
やがていつの日にか
私自身の別れの時に
重なり合い
埋められていくのだろうか。