たった４日の連休でも

その間に起こるであろうことを踏まえていろいろ手を打っておく。何しろ人の暮らしを支えることは起こるであろうすべてのことを予想して置かなければならない。そして相手はいつもこちらの予想以上のことをしてくれちゃう。
　細かくお金を崩して一日づつの封筒に入れ日付を書いて渡す。この中のお金で足りなくなっても次の日の封筒に手を付けてはイカンよ。余ったらそのままお金はとっておいて次の日に混ぜ込まないでね。こんなことがとても大事。自立生活支援てこんななんでもないことで成り立っている。それでも言葉で頭はいっぱいになり、聴いた橋から抜けてしまう。
　それでも自分の部屋を借りられて、自分の考えで買い物ができて、食べるものを選べて、入りたいときにオフロに入ったり、入りたくないときには入らないで済ませたり。見たいテレビを深夜に見たり。寝坊してみたり。そんなことが自分で決められることは、このひとにとってかけがえのない体験なのだと思う。
　これを失いたくないからグループホームや施設には入りたくないという人はたくさんいる。
　人が自由に生きるってこんなささやかなことの集合なんだと思う。失ったってだれの痛みにもならないささやかな想い。でも病院でも、施設でもこれは満たすことができない。
　そんなことをふっと思いながらお金を封筒に詰めていた。