何事もなかったかのように

一本杉司祭館解体

 一週間が始まる。今日は夕方カウンセリングの担当に入る。震災前の相談と震災後の相談はやはり微妙に空気が異なっていると感じる。見てしまった人たちと、見なかった地域の人たちの心模様は変わってきていると思う。開く窓が違うのだ。
 震災遺族になった方たちの間で不協和音が鳴り響いている。遺産相続、義援金、弔慰金、葬儀、法事のやり方などなど果てしもなくいさかいの種はつきない。胸が痛くなる。悲しみをまとって、怒りや不審が不信をつれてくる。歯噛みするような思い。この旅はどこまでも続くのか。