幼い人に

「猫」フェルナンド・ポテロ


小さな長靴で
一生懸命走る



小さな背中に
細いお下げが揺れる



生まれてきてやっと二年
何と厳しい時間を生きてきたことだろう



キャッキャッと笑いながら
そのひらひらお手手は
そらをつかむ



ああ
笑ってごらん
思いっきりそらにむかって



この四ヶ月で
すっかり老いてしまった私の心も
一緒にそらに向かって窓を開いている