あの日から四十九日がたった

今日も、花のように咲く一日

やっと今日お葬式という人がいた。お葬式が出来るだけ恵まれているとも言われる。そんなことが今まで「善かったね」と語られたことは無かった。
 仏教では、今日は人が亡くなって其の魂がこの世を離れてあの世へと旅立ってゆく日。遺体が見つからない家族にとってはせめて魂だけでも未だここにいて欲しいという思いだろう。遺体が戻ってきて、棺に入れることが出来た。棺さえ足りなくてビニールや毛布に包まれただけの方も多い。火葬に出来た。土葬になった方も沢山居られるのに。
 こんなことを「ああなんてよかったんだろう」と喜ぶ。この現実の厳しさを身にしみて思う。あの日から四十九日もうそんなに時間がたっているのに、私達の多くは未だ喪に服している。今も肉親を探し続けている家族が沢山いる。