親分の一日

 明日入院する病院への行き方を大将と姫に教えたらしい。私は仕事のやりくりがなかなかつかないが、大将の会社から至近距離にその病院がある。姫は定期のきく範囲にその病院がある。それぞれの帰り道にあるので寄ってきてもらおうと思う。親分の入院期間中の私のスケジュールはこんな事態を想定していないから悲惨。人間相手だからいまさら変更も出来ない。あたかも何も起こらなかったかのごとく淡々とこなして偉功と思う。過ぎてしまえばきっと何事もなかったかのように物事は進んでいくだろう。今までがそうだったように。
 帰りに、カラオケに寄った。大声で歌うことは言葉にならない気持ちを解放するのに役に立つ。車を買い換えるためにディーラー回りをして仙台に立ち寄った蛙ちゃん夫妻と合流。何となく親分みんなが支えるからの大合唱になった。それぞれが不安や心配や悲しみや寂しさを抱えながら、それをこんなカタチで伝えようとしているのだと思った。
 夕食は丸亀うどんで。ガソリンを満タンにして、灯油も買い置きをして、今夜は早めに寝よう。明日から、もうすこし元気を出さなくては。空元気も元気のうちだから。一日を笑顔で生きようと思う。