毎年恒例の

街の並木も雪の中

検査。久しぶりに彼の居ない夜。子供たちもそれぞれの部屋に引き取ってしまい、自分の時間を味わっている。先ほどまで遠方の遺族から相談電話が入っていた。ゆっくりと時間をかけて聴く。私に語りかける人は、自分の世界に救いが見えず、時間を止めて今死にたい動に耐えている。死んだほうがいい。生きる気持ちが萎えてもう先に進めない。抽象的な言葉で表現されるけれど、生きにくいことを懸命に訴えたいのだと思う。今夜は雪国の先方と同じように、私の街も雪に包まれている。深々と雪が降っている。明日、新しい雪に足跡を残そう。雪はすべてを包み隠し新しくする。白は潔い色だ。凍結した朝の空気を思う。生きねば・・・生きてこそだと思う。