過労チェック

穏やかな天気だ

 昔々、某計算センターでSEをやっていたことがあった。その時の月の残業時間は280時間を越えた。ある日、手に湿疹が出た。何をしても治らなかった。身体が持たなくなって会社を替わった。湿疹が消えた。それから時間が過ぎて結婚して、某出版社で編集記者になった。残業という感覚ではなかった。始発で行って終電で家に寝に帰る。カレンダーは締め切りと企画会議と発刊日で巡った。また湿疹が出た。子供が生まれる。フリーになった。湿疹は睡眠時間と、稼働時間に正比例して出たり引っ込んだりした。そのうちこれが私の身体のメッセージだと気がついた。これが出たら、もうすぐ私はおきている事が辛くなる。そこで一休みを入れないと、倒れる。
 ありがたいと思う。身体がわかりやすいサインを教えてくれる。いつのころからか、このマークが出たら、休みを入れようと気をつける様になった。このサインを夕べ見かけた。左手の甲にサインが出た。オイラックスを塗った。消えるまでスケジュールのなかに休みを入れていこうと思う。ちょっと走りすぎたかな。この前ゆっくり休んだのはいつだったろうかと思った。気持ちはまったく疲労感はない。にもかかわらず身体はきちんと自分を知っている。不思議。