毎年一冊
亡くなった息子の記念に本を買っている。今年は二冊購入した。二冊とも長田弘の詩集。彼の詩に出会ったのは学生のころ。親分の本棚で。サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」と同時期の出会いだった。あれから長い年月を生きてきたその時々に、言葉になじみ、手にとって共に響きあう快感を持てる詩人だ。彼の言葉は説明が要らない。静かに心の糸を震わせて行く。読んでいる私の気持ちに負担感を残さない。買った本は
- 作者: 長田弘,グスタフ・クリムト
- 出版社/メーカー: クレヨンハウス
- 発売日: 2010/05/20
- メディア: 単行本
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- 作者: 長田弘
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1984/03/20
- メディア: 単行本
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二冊とも無条件に心にヒットした。「詩ふたつ」はクリムトの絵と組み合わせて二編の詩が掲げられている。妻瑞枝さんを去年亡くされたという。「深呼吸の必要」は1984年が初版。きっと今までこの言葉たちにであっても私は立ち止まることがなく、気にも止まらなかったのだろう。心が求めない物は無に等しい。自分の心が求めてはじめて言葉はそこに存在する。息子との別れの日々が二千日を越えて初めて私の心にこれらの言葉が届いたのだろう。長田弘の言葉が何時か自分自身の心の言霊になって響いてくるためにこの時間の旅があったのだろうかと思った。
ジュンク堂の景品レシートが12300円分あった。面倒くさいのと駅前まで出かける用事も無く打ち捨てていたが、ブロガーさんが引き換えてきたというのを読んで、本を買うついでに引き換えてこようと最終日の今日持って出かけた。図書券を貰うよりも持ち運ばなければならない書類を何とかしたかった私には勿怪の幸いだった。お手ごろな大きさで、色は黒しかなかったけれど汚れても惜しくはないし、残りの2300円分はテッシュケースと変えてくれた。
帰り際、おむすび専門店の出店に寄った。ここのおむすび弁当がちょっとおいしい。あいにく定食弁当は売り切れ。「雨で残りそうなので、おまけ」ということでおむすび二個サービスで500円でおかずセットをゲット。家に戻って温かいお茶と一緒に頂いたらおいしかった。その後・・・ダウンして少し寝た。