明日から

 気持ちを引き締めてまた一年暮らそう。今年は姫が大学生になったから、子供がいなくなった。大人だけの家族なんて今まで体験したことが無い。これは少しわくわくする。それでもまだ18歳は子供?
これから始まる生活は、私たちにとってなんと希望に満ちていることだろう。悲しみの多かった日々を決していやだとも、無駄であったとも思わないが、今まで感じていた重さが少しだけ軽くなったように感じる。私はこんな開放感を感じることは今まで無かったようだ。この穏やかな時間は長くは続かないだろうけれど、せめて与えられた喜びは恵みとして受け取ろう。今年の復活祭は早い。四月三日が、復活徹夜祭、四日の日曜日が復活祭。あの子が亡くなったのは復活祭の直後だった。こんな穏やかで暖かな日々がまた来ることをあの子は知らずに旅立ってしまった。何時か、彼の去った後の日々の出来事を伝えてあげたいと思う。会いたいな・・・心から思う。