アートセラピー

 私自身が絵を描くこと、詩を書くことを幼い時から続けていることが、私のセラピーの中で大きな部分を占めている。言葉の切れ端、色の組み合わせの中に自分自身でも意識化できなかった心が見え隠れする。それを共に味わうのはとても楽しい作業だ。言葉に頼ることが日常では大きいが、私はたぶん言葉が伝えている以上のことをその人の空気から読み取っているのだろうと思う。
 もっと自然に、もっとあるがままにと思いながら、その人の心を縛っているものをそおっと解きほぐすようなセラピーをやってゆきたい。それは祈りととてもよく似ている。