寂しさに耐えること

 女性に限らずクリスマス、お正月は心騒ぐシーズンだと思う。周りの人が忙しく、人の往来が有り、物が動く。孤独な人は取り残され、寄る辺ない思いはますます募る。取り残される感覚は深く人を傷つける。自分の力だけで人間関係は作れない。今まで沢山の相談を受けてきたけれど、この孤独感はもっとも深く人の心を蝕む。人は一人きりでは生きてはいけないものだとしみじみと思う。古い友人がいる人はそれだけで人生の豊かさを味わうことができるだろう。何も語らず、ただそばにいて、それで心が満たされるならば、ひとつの言葉を味わうパートナーがいたら、どれほど心安らぐことだろう。夫婦がそんな存在であったならばそれはソウル・メイトと呼べるだろう。夫婦が目指すもっとも高貴な姿がソウル・メイトだと思う。今まで沢山のカップルに出会ってきたけれど、ベスト・フレンドである夫婦は沢山いたが、ソウル・メイトにはまだ出会ったことがないような気がする。いつの日にか自分がそうだと思える日が来るのだろうか。たった一度きりの人生、たった一人のパートナーとの出会いをそこまで深めてゆく忍耐力があればの話だけれど。