朝早くおきて

 投票場が開くのを待って投票に行った。万が一にも今回は棄権したくなかった。研修に来たリーダー達は殆どの人が既に期日前投票をしていた。保守政党を押す人も、革新を押す人もそれぞれに思いは同じだったようだ。何かが起こりそうな時代の曲がり角に立っているから、自分のできることをやろう。夜が明けたらどんな風が吹くのだろうか。どんな風が吹いたにしろ、今よりはましであって欲しい。余りにも現実が厳しいから。相談を受けているとこの国は国民のささやかな幸せを踏みにじりながら外に向かっていくような気がしてくる。国民が飢えていることを見捨てて行くような感じがする。今日もホームレスの方としばし時を同じくした。胸が苦しくなった。この人の絶望を届ける先が見当たらない。
 政府が本当に変わるのだろうか。今まで何も言わずにお上に従ってきた国民がはっきりとNOを突きつけた.仕方がないでは済まされないこの無情な生活苦を『痛みのある』などと言いぬけた人たちに対する言い知れない気持ちを、単に勝ったの負けたのといって欲しくない。食べるものを切り詰めて生きる切なさを知らないあの言葉が耳について離れない。「いたみのある」誰が本当にその痛みを受けたのか。次男を跡継ぎに据えた一族がこの惨めさを知っているとは思えない。