気が向くままにつづく

夕食も食べないで会議。ぐったりする。なんだかくたびれてしまいすぎて怒りが湧いてくる。攻撃しあうのは疲れるからもっと穏やかに話し合おうよ。しかし、何でそんな発言が出るかなあ。これは言わせてよ。今頃そんなこと言い出してどうするの。またひっくり返すわけ?・・・・etc
 迎えに来てくれた親分に説明したくてももうくたびれすぎて何も言いたくない。黙ってビールを開けてくわーっと飲んだ。もうお風呂入って寝る。こんな時は匂い袋。しみじみと抱き締める。私の精神安定剤。目を瞑ると深い森の中にいるような気分。この香りはきっと私が幼かったころ母が禅宗のお寺にお花を習いに行っていて隣に座って本堂で花を生けていたときのあの香りに繋がっている。私は薄暗いお寺の佇まいが大好きだった。怖いとは思わなかった。今でもあのときの暗さや光や影や何よりもお香の香りが浮かび上がってくる。母はここでお茶とお花を習っていた。御住職がお師匠さんだった。ゆったりと話される声や仏様のお姿や、金襴の装飾や彫り物やいろいろな物が私の心の中にひっそりと眠っている。
 私の原風景だと思う。明日、きっと明日は優しい気持ちで目が覚めるだろう。今日のこの心のざわめきは静まっているだろう。そして私はまた優しいかぜを受け止めるだろう。草の匂いをかぎたい。