雪が積もった

合歓

 それが雨で溶け始めた。もう道路はぐちゃぐちゃ。ゴム長を車に積んであるがそれを穿いて訪問。猫ばあちゃんのうちはくぼみにあって長靴の半分以上が雪解けの水につかる。何かあってもこれでは車椅子は使えない。身体障害者の居住環境としてはかなり厳しい。この前から気になっているのは近所の犬の姿が見えないこと。いつもつながれっぱなしでこれ以上やせられないくらいにやせて、私が車を止めるとそれでも警戒してほえる。自由になるのならば何か食べ物をあげたいがよその飼い犬ではそれもできない。その犬の姿が見えない、この雪嵐だ。縁の下にでも潜っているのだろうか。この寒さに耐え切れなくて死んでしまったのではないだろうか。胸が痛む。