オバマ氏

余りの票差にびっくり。黒人代表といっても彼は奴隷の子孫ではないといった解説者が居た。父親がケニヤからの留学生で大学で白人女性と結婚したからだという。そういうルーツをアメリカに持たない人が大統領のなる国の凄さといっていたが、この国の人々の意識の中に奴隷の子孫という言葉がまだ生きているのだなあと思う。オバマ氏自身106歳の女性が投票したことを思ったと演説の中で言っている。かつてバスにも乗れず、差別され、投票どころか文字すらかけなかったその時代に生まれた黒人女性が、黒人の大統領候補に投票することの何と凄い変化だろうかと。日本に居て、身近に自分自身が差別の対象となった体験を持たない私にはその言葉の意味しているものの重さを正確には共感できない。分かったつもりにさえなれない。分からないのだ。このことの意味を体験的に理解できる人々にとってこの出来事は天地がひっくり返ったくらいの出来事なのだろうな・・・
 彼の演説をじっと聞いていてこの人は言葉を大切にする人だなと思った。言葉に力をもたせることの出来る人。相手の言葉を聴くことも出来る力を持っているであろう人。話すことの出来る人。きくことを恐れない人。日本にそんな政治家が居るのだろうかと思った。