寒いけれど

きりきりと晴れ上がっている。こんな良いお天気が続く。今は使われなくなった表日本という言葉を思う。日本海側のどんよりと日の射さない暗い冬とは本当に対照的なお天気。雪が嫌いなわけではないが、あの頭の上に覆いかぶさるどんよりとした重い雲が苦しいのだ。裏日本と呼ばれ日の射さない長い日々を吹きすさぶ雪風の中に生きていると、生きていることが苦しくなる。こうやって耐えることを幼い日に学ぶのだろうなあ。親の転勤で日本海側の土地を転々としたが、振り返ってみればあの重く長い冬の空が私の人格の根底を作っているのだと感じる。気候風土が人格形成に大きな役割を果たしているとすれば転勤族でさまざまな気候風土の土地を転々として育つ転勤族の子供達はどんな影響を受けているのだろう。大きくは日本の国のおかれた気候風土に育まれてゆくのだから問題はないのだろうが、ちょいと気になる。