会議が終わって

一人の人間の苦悩や人生の重荷を法律的に折りたたむとこんな風になってゆくのかと思った。心の中に畳み込まれていくものを誰が拾ってその人に戻してあげるのだろうか。悩み苦しんだ日々を一言でひっくるめてしまえば報告書の数行ですんでしまう。
この人が自立し、人間として誇りを持って生きてゆくことができるように私は何ができるのだろうか。天涯孤独の人生を改めてどう支えることができるのかと考え込んでしまった。
 いいたいことはたくさんあるが守秘義務があるので此処では触れない。ただいえることはどんなに不幸に見える人生であっても生きるに値するものだと思うということだ。死ぬことよりもましな生き方はある。そう信じてまずこの一日をまっとうに生きることだ。