季節は巡る

mugisan2005-03-30

 親は子供にたくさんの夢を見る。こんな人になって欲しい。こんな人とめぐり合って欲しい。こんな生き方をして欲しい。親は自分自身の夢を見ることをいつか忘れ、子供達の上に自分の夢を重ねる。いつかそれが自分の夢になる。そしてそれが自分の愚かさだとは気がつかない。
 親もまた自分の夢を追い続けなければならない。自分の夢が安易にすりかわっていく事を自分に許してはならないと思う。自分もまた一人の人間であり、自分の人生を歩み通す事が、私が生きるということでそれは子供たちの人生とは異なるものだ。親は親の一生を自分の夢に向かって歩み、子供は子供の夢を見る。
 季節は巡り、春が来ると親は子供の人生の変化に合わせて生きる表情を変えてゆく。幼稚園児の母から小学生の母へ。あたかも自分自身も成長し変化していくように。本来親自身は変わっていないのに。不思議な変化。私は一時期大学生から幼稚園まで各学校に子供がいた事があった。そのときこのことに気がついた。自分は何者なのか。在るべき自分の場所は何処なのか。そして、自分自身の夢をあきらめる事はやめようと思った。
 私は私の夢を見よう。私の時が満ちるまで、そんな生き方が出来たらどんなにいいだろうか。