台風が又来るんだって

泉岳の空

又、台風が来ている。ここでこれだけ、うんざりしているのだから、通り道に生活しておられる方々の困難は押して知るべし。大変だなあと思う。秋は厳しい季節なんだなと思った。作物の収穫は手に入れるまで安心できない。一年の労働が目の前でチャラになってしまうのはやりきれない。自然相手の生業の厳しさを思う。農業が人工的な管理農業になってゆくのも仕方がないことだと思う。ささやかに畑を借りている身としては、私のところは御手柔らかにとひっそり思うけど。
 今日は姫様の学年行事。気象予報士タレントを招いてお話を聞くのだそうだ。仕事があるからパス。時間がないって感覚が戻って来つつある。生活していかなくちゃ。とか、書かなければならない手紙とか、話さなければならない人と会うとか、いろいろ。甥っ子の結婚式はパス.手紙とお祝いを送った。姉の家では3年連続で結婚式を挙げている。親戚も大変だよ。そのたびにスケジュール調整しなければならん。
 猫王子は、此処2,3日めちゃめちゃに甘えてくる。ひざに乗ってきたり、前足をタッチしたり、肩越しにニャーと呼びかけたりする。何か求められているのは分かるのだがそれに如何応えていいか分からない。とりあえずは、トイレとえさをチェック。閉じ込められた空間で生きている動物の気持ちは分かりにくい。
 人間も同じだと思う。引きこもりの青年のケースを持っているが、家族も本人も感情がもつれてしまって本当は何がしたいのか、何がイヤなのかが混沌としている。閉鎖空間は心を蝕む。心因性の拘禁状態を自分で作り出してしまっていても、どうすれば出口が作れるのかわからなくなってゆく。心の傷を癒すための時間だったものが、歩き出すきっかけを見失わせてしまう事もある。何処までが、自己許容範囲なのか、冷静な判断が求められるが。言うのは簡単。それが出来るくらいならば引きこもりになんかならなくて済むのだ。
 先ず母親自身が子供の事から自分の事へと気持ちを引き離す事が必要。気をつけないと此処で怪しげな宗教や、自称神様に取り込まれたりする。母親が精神系の依存にはまりこんだら抜け出るまでにとんでもないお金が動く。家族が経済的に危機になって本人が「こんなことしていられない」と外に出てくる事もあるが、できればこんな方法はさけたほうがいい。不登校、引きこもり、家族の精神障害、発病を組織への取り込みに利用する宗教は、先ず怪しいと思ったほうがいい。溺れる者は藁をもつかむが掴んだ物がさらに深みへと引きずり込まないとは限らないのだから。もがかないで嵐の過ぎ去るまで身を低くしてエネルギーを蓄えるのも一つの手だと思う。
 手紙を書こうとして彼女の子供の事を思った。彼もまた社会に適応できずに苦しんでいる。だけど、私の周りにこれだけ問題を抱えた人が沢山いる事は、もしかしたら、自己責任の追及だけでは解決しないのかもしれない。社会や時代の分析がひつようではないのか。社会学の分野ではないのかなあ。今心理学の青年心理とか、発達心理とか、教育心理や、家族心理の分野で論じられているけれど、家族だけで解決していくのは無理があるような気がするよ。個別の問題だけれど、もう少し大きな間口で考えていったほうがいいのではないだろうか。
 専門に細かく区切られてしまうと取りこぼされる部分があるように感じている。現場の直感はしょせん遠吠えにすぎないけどな。むなしい・・・だ。
自分が引きこもり始めたと思ったらまだ判断力が残っているうちに、期限を決めておく事だ。この日までと最後の限界の日を決めておく。此処を超えたら正気に戻る。自分を赦す限界を予め設定しておく。自己内規約を確立しておくことで、ある程度の泥沼化は防げる。先ず自分で自分を律する事が先。親や周りが救い上げてくれる事をあてにしてはいけない。これは、親が子供に言い渡すタイミングが大切。早すぎても遅すぎても空振りになる。子供の出しているサインを見逃さない。口は出さないけれど、しっかり見ていることが必要。言うは安く行なうは難しであるよ。
 うちだって、ヒトゴトではないもの。
色々見てきたから、なおさら穏やかにゆったりと暮らしていたいと思うのだよ。親が生きているうちに子供の行く末を見届けて安心したいのは親心。でもそれを捨てなければ子供から心を離すことは出来ない。過干渉もまた虐待の一つの形である。
 考えても、求められた答えはでない。どうすれば、普通に生きていけるの。そんなこと本当は私にも分からないよ。応えてあげたいけれど。答えはない。

ここまで書いてきて、気分を変えたくなった。午前中ずっと台風情報をやっていたらしい。親分は今夜は帰れない。気持ちが優しくなる詩を見つけた。キュブラー・ロス「死ぬ瞬間と臨死体験読売新聞社
 ヴァージニア・サターの祈り
わたしは あなたを
束縛せずに 愛したい
判定せずに 賞賛したい
侵入せずに 結ばれたい
強制せずに 誘いたい
後ろめたさなしに 別れたい
責めることなく 評価したい
見下すことなく 助けたい
あなたも同じようにしてくれたら
ふたりはほんとうに出会い、おたがいを豊かにできるでしょう
  
みんな風邪気味で、食欲がない。もうこうなればお餅の出番。野菜たっぷりの御雑煮でしょう。離れて暮らしている家族と連絡が取れない。不安。一人暮らしの85歳もどうしているか不安。神戸から大阪に通勤している兄も電車止まっているし。などなど、心配してタラきりがない。みんな風邪気味で、食欲がない。もうこうなればお餅の出番。野菜たっぷりの御雑煮でしょう。離れて暮らしている家族と連絡が取れない。不安。一人暮らしの85歳もどうしているか不安。神戸から大阪に通勤している兄も電車止まっているし。などなど、心配してタラきりがない。