親分はオリンピックが御好きか?

我が家のはつか大根です

 朝、小鳥のように置きだして、隣を見たら、もう居ない。子供たちは夕べは夜中にチャットでもりあがっていたし、一人でコッソリ大人の時間を朝っぱらから楽しんでいるのか?『何見ているの?』「メダルが・・・」へっ?あなたって、オリンピックが好きな人だったけ?気がつけばもう何日もまともにテレビを見ていなかったな。柔道をちょろり、井上の負けた試合。洋弓のニュース。なんだか今回は無邪気に外の話題に入ってゆけない。ささやかな、心の防衛戦。私はどうやら、自分だけのサンクチュアリーにこもりたいらしい。朝っぱらから、外に心を向けられる、親分は健康な状態なんだと思った。それはそれで、嬉しいことだ。
 ハマーショルドの日記「道しるべ」ふと読みたいと思った。みすず書房版を持っていたけど、引越しの時、倉庫に一時あずかりにしたまま、今手元に本はほとんど無い。読みたいのだけれど、箱の山を崩して探し出すなんて気力はない。図書館で探すくらいかな。孤独について、彼が書いていたのを読み返したいと思った。このごろ,端整な文章に飢えている。キチンとしたものと向き合いた。誠実なものにふれたい。
 教会のpageを見ていたら、二戸のシュトルム神父様がお亡くなりになっていた。手元に作っていただいた数本のロザリオがある。長い長い雪の季節を祈りながら木を削って、磨き上げて。イエズスの身体は、すずを溶かして、作ってあった。頼んでから、もう忘れたんじゃないかって頃「できたよ」とおしらせいただいた。ポケットにはとても入りきらない、大玉の一つ一つの手触りが愛しい。ありがとう神父様。天国で子供たちをよろしくお願いしますね。上堂教会の聖家族のレリーフはシュトルム作でしたよね。炎のような不思議なフォルムです。
 盛岡の友達がなしを送ってくれた。時々、ちゃんとものたべているの?といろんなものを送ってくれる。こんな細やかな、気配りはとても彼女にはかなわない。どこか風に吹かれにいきたいのだが、姫様がまだ手付かずの宿題を残している。毎日なんかやってはいたらしいのだが。
 休みの終わりの数日はいつも兄弟が並んで学習塾のようだったのに。とうとう一人になってしまった。物事にはいつか終わりがくるよ。だからいつもこれが最後かもと思って大切にすごしなさいと、いわれたっけな。そうやって、みんな旅立っていったな。親の死に目にも、子供の旅立ちにも間に合ったことがない。わかれの顔はみんなやさしい笑顔だった。さて、姫様よもうおきてご飯を食べなさい。きのうの収穫物を入れたバケツのそばに座り込んでお尻をもぞもぞさせている猫王子。どうやら虫も連れてきてしまったらしい。だけどよくぞ気配を感じ取るものだね。野生の感てやつかね。写真と労と思ってデジカメの電池を入れ替えている間に、観察終了してしまったよ。残念。何が居たのかはわからないです。