気になっていることを

仙台駅西口

一気に片付けられるほどの時間も気力もないので、手の届く範囲でひとつまた一つと仕上げていく。まず姫の卒業式のスーツの裾上げをする。娘の髪をカットする。彼女は、他人に髪をさわられるのが嫌いなので、髪を切るのは私の仕事。別れて暮らすようになったらどうするの?髪を切りに訪ねてくるのかね。


 どんな形にしてほしいのかをスケッチしてもらい、なるべくそれに近い形になるようにカットする。不思議なことに描いたように仕上がるからびっくり。子供たちが幼いころから、髪を切るのは私の仕事だった。自分の髪も自分で手探りで切る。癖のある髪の毛なので、きちんと切っても、あっちこっちカールするし、ウエーブが勝手に出るし、パーマをかけなくてもかけたみたいになる。安上がりではある。ストレートパーマをかけたこともあったけれど、今はそんな時間もお金ももったいないと思うようになった。それと体質が変わったのか縮毛矯正のパーマ液がひりひりしてかぶれそうな気がする。友人がアレルギーで顔が腫れあがった姿を見た事があって、怖気づいたのも確か。


 ふっと年を取ると自由になることもあるなと思う。お化粧を最低限で済ますことも平気だし、すっぴんでいる方が自分らしいと感じることもある。むしろ素顔のままでいたほうが良い場所というものがあることも知るようになった。ありのままに、あるがままに。難しい事だと思うが。