今日は一日研修

晩冬の雲が流れる

 いら立ちも、悲しみも様々な形であふれてくるものだ。沈黙を旨とすべしと思いながら、湧き上がる思いの重たさ。しょせん一人の人間の中に抱え込むことが出来る思いはささやかなものだ。あふれかえるものを押し込めておくことはできない。なんとくたびれ果てた一日だったろうか。帰宅後、心はしばしささくれていた。

 ふと思い立ってKちゃんに電話をした。近況報告。なんだか遠くに日常を感じた。あたかも何もなかったかのように明日からの日々を私は生きてゆくだろう。そしてその奥深いところでこの喪失感を私は静かな野原に作っていくだろう。やがて自分自身もその野原に遊ぶ日が来ることを知っているから。亡くなったものは皆いつの日にかそこでまた出会う。