昔大好きだったチェスタトン

モノクロ風の空模様

 久々にブラウン神父を引っ張りだして読み直している。短編なのですぐ読める。ストーリーではなく登場人物の心理描写が面白い。木曜日の男はなかなか飲み込むのが骨だった。文体が私のリズムと会わないのかもしれなかった。子供時代に出会って、何度も読み返して、引っ越しで処分して、また買いなおして、今あるのは去年買いなおしたもの。いっそ処分しなければよいのに、引っ越しの時は荷物を減らしたくて、もういらないかと捨ててしまう。そうやって、もう二度と手に入らないと思ってあきらめた本がたくさんある。時々古本を探して、値段を見て唖然としてしまったりもする。もう本は買わないと思って処分したのにな。ぽちっとしてしまいたい自分に気付く。読みたいのか、それともその本を読んでいたころの自分を懐かしんでいるのか。