もう15回目になる

まもなく夜の帳が

S学園高校の3年生に講話をするようになってから、こんなにも長い年月が経ってきたのだと思う。その年の三か月の出来事の中から、命に係わる資料やテーマを集めて、日常の中にあるこれらのテーマを考える。かなり無茶な授業だけれど、それでも両手にあふれるほどの資料が集まる。なんと私たちの暮らしの赤に、これらのテーマに即した事件が起こっていることだろうか。いつも通り過ぎている事象の中に手を突っ込んでみただけなのに、両の手にあまり、手の中から零れ落ち、溢れかえるだけの事件や事象が起こっていることに唖然とする。もしこの授業をやらなければ、これらの出来事は私の中で過ぎ去っていく一つの事象でしかなかっただろう。

むなしさと、悲しみさえ感じるようなこの国の現実を、又改めてかみしめる。