世界中から人がやってきた

夕方のけやき通

 町の中にこんなに人がいたのは久しぶり。そして、車の数がすごい。警察関係車両が多いなあ。パトカーと白バイと、街角の警察官の数が半端ではない。何も悪いことをしていないのに、緊張してぐったりと疲れてしまった。地下鉄も、こんなに混んでたって朝のラッシュか夕方しかないのに。国際会議を運営する側の大変さを思った。
 私たちが身をもって体験したあの震災が、どのくらい世界中の人に分かち合えるのだろうかと思った。

 体験したものに言葉はいらない。
「体験しないものには言葉を尽くしてもわからない」

だからこそ、なんとか伝えようと、工夫をして、知恵を絞って努力する。知っていれば防げることがある。知って実行すれば守れる命がある。そう思うから・・・・せめてあの苦しみを誰かの役に立ててもらえれば、無駄にはならないと思うから。人間はこうやって歴史に学んできた。あとから来るもののために先立つものは道を開く。それをきちんと受け止めて吟味して取り入れてこそ、すべての体験は引き継がれて知恵となってゆく。