東京が燃えた日

10万人が亡くなった夜。戦争は人の命を数でしか表すことのできない形にする。個人の名前も、個人の人生もみな数字でしか残らない。70年たって今なお、戻ってこられない人がいる。家族に探し出してもらえない人がいる。嗚呼、そのことが明日の東日本大震災につながる。まだ帰らぬ人たちがいる。



明日、夫はあの時刻に教会の庭で祈りの鐘を鳴らす。
祈りを込めて鐘を鳴らす。 
私たちが生きてきたこの時間。
もう刻むことのない、
大切なあの人たちの命の時間。
14時46分18秒

この心の奥深く刻まれた時刻
この時刻をこの町で生きていた私と私の家族
生きていることの役割を果たしたい