年度末間近になって

そう、そこそこ いい気持ち

 急に生活資金の貸し付けの窓口や生活保護申請の窓口がにぎやかになってきたと感じる。それぞれの暮らし向きの厳しさを思うと胸が痛い。どんなに頑張っても個人の努力だけではどうにもならない生活のやりくりを、もうどうにもならないと駆け込む人。いくら努力しても、仕事が見つからない人、高校入学に際しての教育資金を借りる人。これは奨学金と同様で子供自身の返済になる。何がみんなの暮らしの中に起きているのだろうか。アベノミクスが声高に叫ばれて、本当に暮らしは潤ってきているのだろうか。私の見える範囲に限って言えば、暮らし向きは苦しくなるばかりで追いつめられてゆく姿ばかりが目につく。どうしてこの国の為政者にはこの姿が見えないのか不思議でならない。この国の庶民の貧しさをどうして見つめないのだろうか。つつましく身の丈に合った暮らしを、幸せと思って生きている人たちの、ささやかな平安を守ってほしいと願っている。私は何ができるのだろうかと考えている。私たちは皆一人の個人にしか過ぎない。たとえそうであっても、この小さな個人が大切に生きて死んでゆくことができる場所はないのだろうか。