それぞれが精一杯の歩みをした

夕空の一瞬の煌き

 家族の一人一人が一生懸命に生きたと思う。ささやかな歩みであっても、誰に評価されるわけでなくとも、神様がその賢明な足取りを見ておられた。あの方が見てくださったから歩いてこられた。満車の駐車場で、毎回目の前から車がすうっと出て行って、私はいつも訪問時に車を停めることができた。一年間毎月毎週毎回、20数か所、どこの場所でも一台分の空間が開いていた。何と幸いな偶然だったろうか。仕事に向かう時、わたしはいつも祈って始める。

神様私のこの仕事を祝福してください。
たとえ何が起ころうとも、
あなたの見守りを感じ取ることができますように。

そしてその祈りはいつも様々な形で聞き届けられた。現場で呆然とするようなことが起こっても出口の扉は静かに開いた。私がこの仕事を9年一日も休まず、あの大震災の時であってさえ、続けてこられたのは私の力ではないと思う。そのことをさらに感じたこの一年だった。ここに書くことができない守秘義務の中にあるたくさんの事件を何とか処理してくることができたことをいくら感謝しても感謝しきれない。