ちょっと立ち止まって

私は歩く!

 今週は忙しい一週間だった。第三週は研修担当が入っているからその分どうしても駆け足で過ぎていく。週間ごとの労働の調整ができたらよいのだけれど、それができない仕事だから致し方なし。毎日スケジュールを眺めながら頭の中で地図を描き、かつ時刻表を組む。昔ダイアグラムの授業があったよな。あれをもう少し真面目に記憶していればもっと上手に生きられたかもしれない。

 もう少しこうすれば今苦労しなかったのにと思うことがこの頃増えた。まだ何かしようとしているからそうなのか、それとも手抜きの結果が今ここに形として出てきただけなのか。つくづく人生って一つの流れで、いつどこで何が役にたつのかわからないにしても、無駄ってことはないものだと思う。たくさんのことをやってきてたくさんのことをやり残してきて、それが何となく辻褄が合っているなんて不思議で面白いものだ。
 出会った人とのこともそうだと思う。その人と出会わなかったら、人生は少し異なった色合いになっていたであろうことが、たくさんある。その時は行きずりの人でしかなかった人が、年月を経ていとおしい人であったり、曲がり角を支えるキーパーソンであったりする。
 

 生きてみなければ今起こっていることの意味合いも、何がそのあとに来るのかもわからない。今辛くて先がないように見えていても、それがどう変化し何を連れてくるのかは生きていなければ、見極めることはできない。人は変化する。良くも悪くも生きるうちに変わってゆくものだ。だから物事も一定ではいられない。今絶望だと思うしかなくても、ページをめくると別の風景が見えてくるかもしれない。サバイバーとかかわっていると、あのときもしあのまま死んでいたら、こんな人生も、こんな出会いもなかったよねと思うことが多い。あの時の苦痛がそのまま持続しているケースはないと感じている。もう少し生きてみようよと伝えるのは気休めではない。物事は変化する。人間も変わる。自分自身も変化する。もう少し、もう少し先まで歩いてみよう。いつもそう思う。