人生の仕舞支度をしよう

mugisan2014-05-13

 死の予感があるわけではない。ただそろそろ第一ラウンドを締めくくる時期だと思う。今まで親を看取り子供を産んで育て、社会の一員として働いてきた。そろそろ私たちは、私たちが生きてきたこの時間の中で償うべきこと、やり残したこととむきあわなければならない時期に来ていると思う。
 もし自分の残り時間を告知されていたら、私はもっと先のための備えはしないだろう。それよりも、残される者たちの負担をいかに軽くするかに全力を注ぎたいと思うかもしれない。そして整理され、残されたわずかな物たちに自分の生活の必要をゆだねるだろう。
 なくなった親たちの残したもの、家を巣立って行った者たちが心残りで処分できずに残していった物の後始末が私の役割だった。その結果私は自分の空間など持てなかったから、今度は自分の子供たちにはできる限り後始末の苦労は掛けたくない。
 まず、本棚を占拠しているガールスカウト関係の資料を始末しよう。もう役割を降りたので過去の資料を保存して置く義務はなくなったのだから。役割を終わることがこんなに身軽に感じられるならば、仕舞支度は悪くはない。