やっとこれで春からの

国立博物館の百合の巨木

所属が決まった。手続きが終わらないうちは、推定でしか無いから。行き先のない不安は心を蝕む。所属の要求はかくも心の奥深くまで支配するものなのだなと思う。春が来て自分がどこにも所属していないとしたら、存在の確認を自分の力だけでしなければならない。これはキツイと思った。修行者がすべての寄りかかりを絶ってただ一本信ずるものとの関係の気宇なだけに身を委ねるのは、その世俗との関係を頼らない、ただ神だけにすべてを委ねてゆく覚悟をしっかりと自らに確認させる在り方なのだなと思う。ことほど左様に所属の要求は大きい。