友を亡くして思ったこと

 人の生き方には二通りあると思った。生きている間は、その人が自分の心に占めている大きさがわからず、居なくなって初めて開いた穴の大きさに愕然とする。そんな人の生き方。
 もうひとつはその人を失ったら自分の人生さえ考えられないと思うほどに大きいと思いながら共に生きる人。そのどちらも人として関わりの深さは変わらないのかもしれない。友を失って、みんなが感じたのは、なんと大きな場所を彼女が占めていたのかということだ。不思議な思いだ。教会にあふれるほどの人々が78歳の一人の女性の葬儀に集まった。