この前まで暑かったのに

雲が舞う

 寒いと思った。もうストーブの心配をしている人もいる。今年の灯油移動販売も始まった。灯油が買えなくなったらどうやってしのいだら良いのかと、小銭を必死にためている人もいる。年金が下がり、生活保護も調整され、医療費も負担が増えると、この政府は国民の暮らしに厳しい現実を突きつけてくる。ぎりぎりの暮らしをしている人たちはわずかの経済変化でも、絶望的な気分になる。生活そのものを圧迫されるからだ。気持ちがすさんでいくのをいかに食い止めることができるのか。現実に生活が苦しくなっていくのに言葉は無力だと感じる。
 年金の先細りは若い人にも不信感を抱かせる。自分たちが掛けた金額をもらえる当てはないんだねと言われると胸に痛い。希望のない国だな。現実の暮らしにも、明日にも希望がない国だなと思う。これも自己責任なのか。個人の能力でカバーできるものではないではないか。雇用の不安定さに飲み込まれていく若い人たちの未来をこの国は責任をもって守ることができるのか。結婚できない。子供を生むことなんて考えられない。せめて今日一日の暮らしだけを安全に送るだけだという若い人の気持ちをどうやって未来に向けていけるのだろうか。悲しくて腹立たしいこの現実を誰が打開してゆくのだろうか。