転勤者の地域活動の難しさ

広瀬川

 子供時代から春は別れの時だった。親が転勤の多い職場だったから。そして自分の夫もまた転勤の多い職業だったから春は自分自身の引越し友人の引越しで大忙しだった。落ち着いて暮らすことができない人生は一つの土地に定着して生きてきたひととは異なる人間関係を作っていく。転勤者らしい地域活動のやり方があるのかもしれない。同じようにはできないと痛切に思い知る。
 土地に根を下ろして生きてきたつもりだが、土地のひとの持っている時間、人脈の蓄積がない分様々な困難を感じることが多い。特にイベントを企画するとき、場所の設定から誰に声をかければそのことが可能になるのかなど一族郎党この地域で暮らしてきた人たちには追いつけない。そう思いながら、広く浅い自分の人的社会的資源を思いめぐらしていた。ああ・・・・今年の活動計画をどう立てて行ったら良いのかな。たたき台になる原案をどう組み立てていいのか頭が痛い。