整骨で揉んでもらう

薬師堂の境内で

 肩が抜けそうに痛む。何でこんなに肩がこるのだろうかと思う。何か抱えきれない荷物を抱え込んでいるようだ。毎日出会う人たちの生きる困難は何が起こっても変わらない。お金の問題だけで解決する物ではないなと思う。お金さえあれば解決することは世の中に沢山ある。しかし、お金が解決できないこともあるのだとしみじみ感じる。人が生きていくことはなんて複雑で痛みに溢れているのだろう。
 特に今回のように震災で暴力的に奪われた人と、震災に会っても物理的に何も奪われなかった人が同じ場所に生きていくときに起こる様々な問題が見える。震災義援金や生活支援金や医療補助が受けられる人と受けられない人が同じ屋根の下で暮らしていることもある。それは仕方のないことであっても、お互いの間に気まずさとやりきれなさを生み出してゆく。
 言葉にも重さがあって、その言葉は聴く者の肩の上に静かに降り積もってくるのだなあと思う。