上半期の活動報告会をした

カヌー体験

 被災地でありながら、休むことなく活動してきたことは大きなことだと思う。その多くは被災者が被災者を支援する活動だった。自分たちの痛みを抱えながら、今何が出来るのかを考え続けてきた。そして自分たちで出来る身近なことを自分たちの責任でやってきた。
 被災地だからできることがある。その中でできる限り少女たちを守り、自然に生きることを喜びと感じられるプログラムを考えてきた。保護されるだけではなく、充分守られながら尚、そこから自分たちの手で出来ることを考えた。夏に「生きる力キャンプ」のスタッフに高校生たちが大人に混じってスタッフとして活動した。事前研修をきちんと受けて、被災三県の子供たちを招いてキャンプをした。
 リバーズネットあぶくまのスタッフの方たちのボランティアリーダーに支えられてカヌーでもう一度水との出会いを体験した。水は怖いけれど優しい姿もある。痛みに満ちた思いがあるからこそ今何をすればよいのかがわかって来る。自分も痛むから、傷を持っているからわかることがあり、見えてくるものがある。私たちはこの街からどこかに帰っていくことは出来ないのだ。ここに生きる。ここに生きたこの春から夏の歩みが切なく、ただ切なかった。この少女たちを支えてきた大人たちの力を思った。自分の家が全壊なのにそれを理由に退くことは誰もしなかった。この女たちの次の世代に託す思いを尊いと思った。