秋深し

 友人がメールをくれた。ふと、思い立ってバスで隣県まで観光に行ったという。子供が大きくなるとそれぞれの持ち帰る問題も解決できないことが多い。ただ時期を待ち、じっと耐えているしかない事だって沢山ある。おろおろと自分を責め、現実を嘆くことから、自分だけの為に時間を使うことが出来るようになった。強くなったなあと思う。人は苦しみを抱えてそれでも笑ったり喜んだりするたくましさがある。津波を体験し、実家は流されてしまった。親族も亡くなった。それでも季節は巡り、それを美しいと思う心がある。何と豊かなものだろう。幸いであれと願う。