自然災害

 こう立て続けに、自然の前に自分たちの無力さをさらされると、もういい加減疲れました、もう結構です、と言いたくなる。
 私たちは無力だとしみじみ思いつつも、だけど自分たちの生活は維持していくぞと言う強さもある。たたかれてもつぶされても、負けないし、諦めない。自然の中に人間らしく生きるとはそういうことなのだと思う。
 私たちは自ら生み出した文明をより高い物へと進化しつつ、その高価な果実を分け合って共に生存を支えつつ進化する。そのためにいさかいもする、奪い合うこともする。だけれども先へ先へと進む勢いは止まらない。
 ふと思う、この進化の果てはどこに行き着くのだろうか。バベルの塔かもしれない。だけど私たちは自分たちの価値観にしたがって様々な方向へと進化し続けていく。決して一挙に滅び去りはしないだろう。人間は自分の限界を知らない。だから恐れることを知らない。それは極限を知らないと言うことで、踏みとどまることを知らないと言うことではないのか。改めて身の丈の生き方を思う。


 今、大地に私は根を下ろしているのだろうか。