嬉しかった

空が綺麗・銀色は断熱材

 地震から毎日悪夢に襲われている。地震の夢。夜中に何度も胃の痛みで目が覚める。最後に残るのは娘の手が身体から離れてゆく恐怖感。頭の中で自分の声がする。「これは精神的なもので肉体に異常は無いから、リラックスすればなおるよ」
 朝の目覚めは胃の激しい痛みと疲労感。そんな時、救援物資が届いた。嬉しくて、その気持ちが嬉しくて、親分と「何でええ・・」と笑った。ただ無邪気に笑った。嬉しくて涙が出るくらい笑った。その方の暖かさに救われた。あまりに沢山の苦しい話を聴き続けて、こわばって、硬くなった身体が柔らかくなった。
 肩の上にそっと置かれた手。地震直後から、Kちゃん、Sちゃん、神戸の兄夫妻、私の子供たち、沢山の友人たちから優しい手の暖かさを頂いた。その暖かさを、必要としている人に届けに行く。人に一番必要なのは、この生身の「人間の存在の暖かさ」だ。遠い言葉や宣言ではない。皆さんの優しさに、ありがとう。頑張れるよ、私。