陽が出ているが

こら、ここは俺のシマだぞ。分かったか

風が強く寒い。今日こそ青物を買ってこようと思ったのだけれど明け方まで作業をしていた二人は起きてくる気配がない。私は午後からインターンに入った研修生のSVがある。明日も予定が入っているから今週も休みはないな・・。
 親分も丸二週間経過したところでそろそろ今後の方針が出てもよいと思うのだけれども何も言ってこない。未だこの先入院経過観察が続くのだろうか。
 こうやって夫婦が別々の空間に暮らしていると、相手の見えなかった素顔があぶりだされてきて、ああ自分もまた相手にとってどんな姿を見せていたのだろうかと思う。夫婦って判っていると思うだけわからないことも多いのだな。見知らぬ分身のような不思議さが付きまとう。初めましてという気持ちがいつもどこかにあって、たいていのことは自分が気付かなかっただけなのだと思う。いつもカードは自分の手の中にあって、それを如何読むかはこれまた私自身の問題だ。相手を責めることは何の解決にもならないことに思い至る。そういう目で見ると人生は孤独である。孤独は決して悪いことではない。それは自由と背中合わせでもあるのだから。