クリスマス会

 ルカ福音書の流れに沿って賛美歌を歌った。クリスマスはいつも心が温かくなる。厳しい定めを背負って生きなければならなかったユダヤの民が神の約束に望みをかけた夜。それは私の人生も変えた。
 一つ一つの歌にこめられた願いは、今、私たちが心から願っていることと同じ、生きる希望だ。クリスマスのたびに、この一年光の中を歩んできたのかと思う。この一年、お前は誰かの涙をぬぐったかと思う。この一年お前はなすべきことを為し、なさざるべきことをなさずに過ごしたかと思う。そしてそれは、孤独のまま荒れ野に立ち尽くす長い夜の思いでもある。
 私が団の責任を引き受けて以来、親分に随分助けてもらった。今日も姫と歌ってもらった。彼のこだわりのない、穏やかな雰囲気はゆったりとした空気を保ってくれる。それは、年齢の幅の大きな集団が持つ、豊かさかもしれない。女性の集団の中にサポーターとして必要な部分を男性がパート分担してくれることは、両性が協働できる関わり方があるのだということを教えてくれる。ここには支配も従属もない。利用も依存もない。対等な関係としてお互いを尊重しあう関係がある。それは関わる大人たちにとっても心地よいものだから。それを見ているスカウトたちも何かを感じ取ってくれるだろうと思っている。